無料ブログはココログ

2009年11月 4日 (水)

猟師になる! - ぼくは猟師になった

ぼくは猟師になった ぼくは猟師になった

著者:千松 信也
販売元:リトル・モア
Amazon.co.jpで詳細を確認する

大学在学中のアルバイト先で猟師に出会い、そのままそこで働きながら猟師をすることになりました。狩猟というと「特殊な人がする残酷な趣味」とか、「スローライフの究極だ」とか、さまざまな偏見でみられることが多いです。僕も含め多くの猟師が実践している狩猟は「自分で食べる肉は自分で責任を持って調達する」という、生活の一部としてのごく自然な営みなのです。

動物の肉を食べるということはかなり労力を費いやす一大事です。スーパーでパック詰めの肉が売られているのを当然と思い、その肉にかけられた労力を想像しなくなっている状況はおかしいと思います。誰かが育て、誰かがその命を奪い、解体して肉にしているのです。狩猟は残酷だという人がいますが、その動物に思いをはせず、お金だけ払って食べることも、残酷だと思います。

自分で命を奪った以上、なるべく無駄なくおいしくその肉を食べることがその動物に対する礼儀であり、供養にもなると僕は考えています。だからこそ、解体も手を抜かず、丁寧にやります。なるべくおいしく食べられるように工夫もします。

野生の肉が臭い、かたいと思われ、敬遠されるのは無意味だと思います。肉の処理をきちんとすれば臭くありません。野生でも家畜でも歳をとればとるほど硬くなるのは同じです。市販されている家畜の肉が、異常な早さで大きく成長させられ、若いうちに屠畜されているからやわらかい、ということを忘れているのではないでしょうか。

☆☆☆ -- 猟師という生業を通して、生きるということを改めて考えます。何かの命のおすそ分けを受けて生きている日々。動物にしろ植物にしろ、人が生きていくうえで、周囲に何らかの犠牲を強いたうえで生活している。お金を出せばお店で買える、という生活をしていると、そういう本質的な部分を忘れてしまうような気がします。猟師とは鉄砲を担いで山に入る人、という思い込みを払しょくするにもよいでしょう。ふだん目をそむけている世界を再認識させてくれる本です。

2009年11月 1日 (日)

ファインンマンさん -- 最後の授業

ファインマンさん 最後の授業 ファインマンさん 最後の授業

著者:レナード ムロディナウ
販売元:メディアファクトリー
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「なあ。研究テーマを選ぶのは、山に登るのとはわけが違うんだよ。そこにあるから研究する、ってもんじゃないんだ。もし本当にひも理論を信じてるなら、僕の意見なんか聞きに来ないだろ。『ひも理論に決めました』って報告に来るだけのはずだ」

ファインマンはだれに対しても驚くほど正直だったし、自分に対してもそうだった。ファインマンがやりたくないといえば、やらせるのは無理だった。やるとしても、ぶつぶつ文句を言いながらやった。大人になっても、死と向き合っている時でさえ、ファインマンは子供であり続けた。いきいきとして、陽気で、いたずら好きで、ちゃめっ気がって、好奇心旺盛で、そして何でも”おんもしろがる”人だった。

「僕は数学には興味があったけど、数学を使って出来そうなこと全部に興味があったってわけだ。使うっていうのは、応用だよ。自然を理解するって意味だ。  僕が興味を持ってるのは、証明が正しいかどうかじゃなくて、証明された事実そのものだったんだ。  僕は物理学に自分の居場所を見つけた。それが僕の人生だ。僕にとっちゃ、物理が何よりもおもしろいし、ほかの何かをやるなんて考えられないんだよ。」

「自分には特別なチャンスがあると思い込むんだよ。僕は、この問題に貢献できるはずだ。そうじゃなきゃ、誰でもいいから、誰かがやってくれるのを待っててもよい。いずれにしろ、僕のアプローチは人と同じだったためしがない。僕はいつだって人と違う方法を試すんだ。他のヤツらにはチャンスはないな。もちろんこれは誇張だよ。そうやって自分を過大評価して追いつめるんだ」

「問題が困難な場合、長い時間をかけて我慢強くやりぬかなくちゃいけないだろ? そのためには、必死になって研究する価値がある、きっと結果を出せる、と信じないとやっていられないからなんだよ。自分をちょっとだましてるみたいになるんだな。」

「とにかく、僕はアーリーンといられて、ほんとに幸せだった。だから、もう充分なんだよ。アーリーンを亡くした後の僕の人生は、そんなにうまくいく必要もなかった。だって、もう充分幸せを味わってきたんだから」

偉大なる物理学者 ファインマン。かれ自身のものの見方、考え方、人生観といったものが筆者を通してあふれ出してきます。日々の会話をテープにとることを気にしていなかったファインマン。そのおかげで、一人の学者の人生をたどることができます。上記に記したひも理論についての会話。ここにファインマンの考え方が凝縮されているように思います。あれこれ言っている段階で、すでに好きなことではない、ということ。とても大事な指摘です。(☆☆)

2009年10月21日 (水)

脳を揺さぶる -- オートポイエーシスの練習問題

哲学、脳を揺さぶる オートポイエーシスの練習問題 哲学、脳を揺さぶる オートポイエーシスの練習問題

著者:河本 英夫,河本 英夫
販売元:日経BP社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

能力の開発という点では、「学習」と「発達」を区別することが重要だ。視点や観点の選択肢をひとつ増やすのは学習の成果であるが、能力そのものの形成や能力形成の仕方を習得しない限りはテクニックがひとつ増えるだけにとどまってしまう。多くのノウハウ本は、学習の範囲にある。しかし本来課題となっているのは、能力を形成することであり、発達を再度リセットすることである。そのとき認知能力の向上だけでは足りず、能力向上に働きかけるようなエクササイズが必要なのだ。

人間の感性や思考回路は言語によって大幅に制約されている。そのため、まず言語を比ゆ的に活用してみよう。たとえば、「イケメン」男を見たときに、あえて「ブ男」と心の中で言ってみるのだ。そうすると心の中に奇妙な躊躇、すき間が生まれる。そこからなにが出てくるか、をじっと待つのだ。情報処理が進んだ世の中では、このような心の動きは余分なこととして切り捨てられている。しかし、こうした奇妙さは、機会に応じて感じ続けなければ消えてしまう。感情は使わないと消えてしまうからだ。

物語をつかうこともよいエクササイズになる。良い物語にはなぞがある。そこでまず問いをたててみる。問いに対する説明を考えてみる。このとき、説明がどんどんと細っていく場合は、あっさり他の問いを探したほうがよい。問いの設定が狭すぎたからだ。簡単に終わりそうにない問いが好ましい。浦島太郎の玉手箱や竜宮城などは良い題材になるだろう。見出してしまった問いによって、自分の経験の仕方がいくぶんかでも変化すれば、それは良い発見を行った、ということである。

これらも含め、全部で10のエクササイズがあり、いずれも普段使わない部分を使うような、戸惑いと当惑と、それでいてなんだか面白い、という感覚をともなうものばかり。広く種をまいてみたけれど、どんな芽が出るかはお楽しみ、という感じでしょうか。論より証拠。まずはお試しあれ!(☆☆☆)

2009年10月18日 (日)

非電化・スロービジネス・発明家 --テクテクノロジー革命

テクテクノロジー革命―非電化とスロービジネスが未来をひらく (ゆっくりノートブック) テクテクノロジー革命―非電化とスロービジネスが未来をひらく (ゆっくりノートブック)

著者:藤村 靖之,辻 信一
販売元:大月書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

現代の科学者や技術者は毎週、分かっているだけで10万種類以上もの化学物質を作り出しているという。それらが安全かどうかを調べるには1年も2年もかかり、とても追いつけない。ではどうすればよいか。「悪いことが証明され、法律で禁止されたら渋々やめる」今のやり方ではなく、「悪いと分かっていることをやらないのはもちろん、いいとわかっていないことはしない」というやり方に未来がある、と考える。

経済成長をするためには、消費を大きくする必要がある。ある段階までは消費を大きくしても、地球の自己浄化能力の範囲内だった。でも、今は明らかにそれを超えてしまった。だから、経済成長至上主義と環境を良くすることは、基本的には相いれない。そして、製剤成長至上主義のマインドセットのままで、今の問題を解決することもできない。

発明はわかっているものの組み合わせで生まれます。テーマがあって、それを実現するための手段を具体的に記述したものです。たとえば電気を使わないで冷蔵庫を実現したい、というテーマがあって、初めてインスピレーションが沸いてくる。

道具の発明があって、道具だけでは克服できない困難の解消したいという必要から機械が発明された。だから、発明はそれ自体がいいことか、悪いことかという評価は必要ない。労働や生きていくことがつらかったという状況が必要を生み出し、それに応える発明がなされてきた。それにより人は幸せになっていったはずだ。だけど、どこかから発明が生まれるほど人が不幸せになる時代になってきた。そのときにブレーキを踏むこと。これが大切なのだ。

「いいこと」と「好きなこと」が重なるところでテーマを見つけて、それを愉しくやっていくことが大切だ。ビジネスマンは結果として悪いことをやっちゃっていることが多い。息の長い技術でゆっくり進んでいく、そのことが大切だと思う。

便利をたくさん得ると、何かがたくさん失われる。

便利をすこし捨てると、何かがたくさん得られる。

電気を使わない冷蔵庫、電気を使わないジュース工場、労働環境と労働時間を大きく減らすけれど、誰の雇用も奪わない魚の燻製機・・・。誰にでもできそうな技術で、使う人が喜ぶ価格で、かつビジネスとしてもなりたつものを作る。発明家がビジネスと結びついたときに、こんなに愉しい世界が開けるのか、ということに驚きとわくわくする高揚感とを感じます。発明に興味のある人、ビジネスの作り方を学びたい人、環境問題に興味のある人に。(☆☆☆)

2009年10月 7日 (水)

明日が来ることは奇跡です - 余命一ヶ月の花嫁

余命1ケ月の花嫁  /TBS「イブニング・ファイブ」/編 [本] 余命1ケ月の花嫁 /TBS「イブニング・ファイブ」/編 [本]
販売元:セブンアンドワイ ヤフー店
セブンアンドワイ ヤフー店で詳細を確認する

明日も当然続くものと思っている何気ない日々。しかし、明日の朝が来るかどうか分からないとしたらどうでしょう? もっと今日という日を大切に生きようと考えるのではないでしょうか。

「みなさんに明日が来ることは奇跡です。それを知っているだけで日常は幸せなことだらけであふれています」 若くして乳がんにかかり、命を失うこととなった主人公の言葉。この言葉にすべての凝縮されていると思います。

もう先が長くないことを自覚し、今の自分にできることは何かを考えて、あえて自分をさらけ出した。同じような病気で苦しむ人への励ましになるように。もし同じ病気にかかったとしても、できるだけの情報を身をもって提供することで、もっと早くに病院に行き、診察を受けることで回復するかもしれない。そんな思いに突き動かされてテレビの取材を申し入れる。

自らの「死」を意識したからこその行いであり、おかげで私たちは大きな財産を受け止めることができるのです。

書籍もよいですが、まずはぜひ映画からどうぞ。彼女の想いや周囲の人々との関係など、切実に感じ取ることができるでしょう。涙があふれてとまりません。(☆☆☆)

余命1ヶ月の花嫁 スタンダード・エディション 余命1ヶ月の花嫁 スタンダード・エディション
販売元:Forest Plus by KINOKUNIYA
Forest Plus by KINOKUNIYAで詳細を確認する

2009年9月23日 (水)

神様からの贈り物? - 12番目の天使

十二番目の天使 十二番目の天使

著者:オグ マンディーノ
販売元:求龍堂
Amazon.co.jpで詳細を確認する

地元に戻ってきたハーディング。事業もうまく行き、新たなポジションとしてCEOを約束されていた彼。地元での歓迎式典など幸せのさなかに、交通事故で最愛の妻と息子をなくし失意のどん底に。そんなとき、地元の少年野球の監督を引き受ける。いやいやながら始めたハーディング。彼とセレクションで彼のチームが引き取ることになった少年ティモシーを柱に物語が進んでいく。

家は貧しく、体格も貧弱でとても野球が下手なティモシー。それでも「絶対にあきらめない」「毎日毎日成長している」といって頑張るティモシー。いつのまにかチーム12名のムードメーカーとなっていくのだ。一人だけヒットが打てなくても、みんなが彼のヒットを期待し、エラーをしても彼を責めることなく団結していく。そんなティモシーと監督ハーディングの交流は深まっていく。

優勝を決める試合で、最初で最後のヒットを、決勝タイムリーとしてはなつティモシー。しかし、その後彼は二度と野球ができなかった。そして自分がそうなることを彼はすでに知っていて、みんなには黙っていたのだ・・・。

とても小学校四年生とは思えないような、純真な、それでいてとても力のある物語。この世のものとは思えないくらいです。人間にはこれだけの力があるものでしょうか? 人間の善意と力について希望を抱かせてくれる物語。これがオグ・マンディーノの力なのでしょう。(☆☆☆)

2009年9月13日 (日)

物事を決める力 - 決断力

決断力 (角川oneテーマ21) 決断力 (角川oneテーマ21)

著者:羽生 善治
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

決断するときは、たとえ危険でも単純で、簡単な方法を選ぶべきだ。ごちゃごちゃ考えず、できるだけ単純な、簡単な手を選ぶのだ。ごちゃごちゃ考えると、冷静さを失い、見る目が曇ってくる。

将棋は自分との孤独な戦いである。追い込まれた状況からいかに抜け出すかが大切だ。しかもこれは経験しないければ分からないものだ。そのうえ、追い詰められた場所にこそ大きな飛躍があるのだ。

知識は知恵に変えてこそ自分の力になる。知識のままでは使えない。使う技能があって始めて生きたものになるのだ。

どんな決断でも先を読みきっていれば怖くはない。

☆☆☆--将棋の世界で圧倒的な成績を収め続ける羽生名人。決断について名人の経験・考えを伝える貴重な本です。将棋の世界にいなくても参考になる経験がたくさんあり、どなたにでも参考になるはずです。

2009年9月 6日 (日)

先生からの贈り物 - ハーバード

ハーバードからの贈り物 (Harvard business school press) ハーバードからの贈り物 (Harvard business school press)

著者:デイジー・ウェイドマン,幾島 幸子
販売元:ランダムハウス講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ハーバードのMBAコースでは、講師が自分の授業の最後に、さまざまなことを語りかけるそうです。講師自身もビジネスの世界で十分な経験をつんでいることが多いこの学校。その中で、講師は自分の経験や信念、想いなど、各人各様に語ります。その内容(の一部)が本となりました。いわば授業を受けた人だけが受け取れる贈り物を私たちも垣間見ることができる、という訳です。

大事なことはどんな局面においても方に力を入れすぎないこと。肩の力を抜き人生を大いに楽しむ。そのことを忘れないことだ。あなたたちは世界のなかで恵まれた位置にいる。幸運の女神がこれほど微笑んでくれたのだから、自分にはそれなりの責任があることを肝に銘じて欲しい。(ジャイ・ジャイクマー)

コントロールには力の弱いものが力の強いものの思惑にしたがって行動を変えるという図式が伴う。その状況で人間のモティベーションが最大化されるだろうか?(ティモシー・バトラー)

さまざまな含蓄のある言葉が詰まっています。実績のある、実際の行動を伴っている人たちの言葉だからこその重み。それらを感じることができるでしょう。(☆☆☆)

2009年8月30日 (日)

庭園日本一 - 足立美術館

庭園日本一 足立美術館をつくった男 庭園日本一 足立美術館をつくった男

著者:足立 全康
販売元:日本経済新聞出版社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ミシュランやアメリカの日本庭園専門誌で日本一と高い評価を受ける美術館があります。その上、横山大観を中心とした日本画の収集にも特徴がある。魯山人などの陶芸も収集。そんな美術館が安来にあり、その名を「足立美術館」と言います。

館内に入って最初に目に飛び込んでくるのが、美しい日本庭園。借景となった山も含めた枯山水の日本庭園。丁寧に整備・手入れされ、年中無休。このほかにも苔むす庭、池のある庭。日本画に出てくるような白砂青松の庭などさまざまな日本庭園が全面に広がります。十分堪能した後から、2階に上がって日本画を楽しむ、そういう思想になっています。

この美術館の設立は古く、設立は昭和45年。足立全康氏という実業家が私財と情熱をつぎ込んでできたもの。氏はすでになくなって久しいですが、そんな足立氏の生い立ちから含めた一生を語った本です。時代背景など今とは大きく異なる部分がありますが、一人の人間が、(周囲の力を得て)ここまでのことを成し遂げられるということを実感する。そういう観点から、また足立美術館の成り立ち・思想を感じる、単に美術館の写真を眺める。どのような楽しみ方でも楽しめる本でしょう。

上記の文章だけ読むと、とても”堅物”を想像するかもしれません。実際のところはかなり異なります。詳細は読んでのお楽しみ、ということで。(☆☆☆)

2009年8月26日 (水)

クレームする人 対応する人 - 社長を出せ!

 社長をだせ!実録クレームとの死闘 社長をだせ!実録クレームとの死闘
販売元:セブンアンドワイ
セブンアンドワイで詳細を確認する

少し前の本ですが、改めて読んでみました。カメラメーカーでクレーム対応をすることになった筆者の経験談です。当然、個人を特定できないよう設定を変えてあります。

クレームによって技術面やサービス面でのレベルの向上が見込まれる。これはクレームのよい側面です。顧客の要望が分かり、新商品開発に活かすことができる、という面もあります。

一方で、自分が得をするために、という視点からのクレームが負の側面。自分が”不当に”得をするのが当たり前という感覚になってしまうと、もはや手のつけようがありません。当たり前という感覚でなければ、クレームの主張内容と比較してどこか無理が生じるので、いきおいクレームを主張する態度に無理が生じることになります。

消費者保護や技術・サービスの向上という視点も大切ですが、本を読んでいると、どこか悲しい気持ちになるのも事実。日々クレーム処理に対応されている皆様、本当にお疲れ様です。(☆☆)

2009年8月 2日 (日)

大富豪になる -- 小さな習慣術

大富豪になる人の小さな習慣術 大富豪になる人の小さな習慣術

著者:ブライアン・トレーシー
販売元:徳間書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

他の人より成功する人がいるのはなぜだろう? どうすれば成功できるのだろう? 原則はとてもシンプルに説明できる

あなたの現在、そして未来はすべてあなた次第。現在あるあなたは、これまでに通過してきた選択、決断、行動の積み重ねだ。生き方を変えれば未来は変えられる。あなたがなりたい人物像、あなたが達成したい目標により近づけるような選択、決断をすればよい

あなたの前進ペースを決めるのは、あなたが一番苦手な必須スキルだ。これがあなたの手が届く高さを決める。苦手なエリアが弱点となるのは無理もない。しかし楽しめないのは、そのエリアをまだ征服していないからだ。文字に書きとめ、プランを立て、必要なスキルを磨けば、あなたも必ずそのエリアを好きになり、能力を発揮できるようになる。

☆☆☆--プランを立てて実行する。きわめてシンプルな方法論です。お金を稼ぐだけではなく、自分の健康も含めて同様な法則が成り立つ、とします。”苦手なエリアはまだ征服していないだけ!”。前向きになれる言葉です。自分を好きになり、習慣を積み重ねていきましょう。

2009年7月22日 (水)

グローバルマインド - 思考原理

グローバル・マインド 超一流の思考原理―日本人はなぜ正解のない問題に弱いのか グローバル・マインド 超一流の思考原理―日本人はなぜ正解のない問題に弱いのか

著者:藤井 清孝
販売元:ダイヤモンド社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

日本人の印象は薄い。ひ弱な印象を受ける。それは人生を自分で決めるという能動的な姿勢が足りないからだ。東京と同じような通勤地獄・夜の付き合いをこなすニューヨーカーはもっと颯爽としている。皆ここで一旗あげようとやって来て、難関を潜り抜けた上で念願の職に就いた人たちがほとんどだからだ。「自分が好き好んでこの職を選択したので、時間を無駄にはできない」覚悟があるからだ。

日本人は各論に強い。特に「正解:らしきものが存在していそうなテーマでは一つ一つ問題を解決して正解にたどり着く。こういう能力は抜群だ。しかし、全体最適をにらみながら、新しい構想を練ったり、個々の事象のそこに流れる大きな構造的な力を見出すのは得意ではない。これらの着想には多様な経験からくる新鮮な視点が不可欠である。

経営も個人もすべて「個別解」である。ものごとを大局的に捉えた上で、やってみる、という思考も必要だ。物事を白黒の二次元で捉えるのではなく、三次元で捉える。個々人の持っているバイアスを織り込んで話を聞き、それぞれの立場を理解した上で、彼らの意見を参考にし自分自身の意見をつくっていくことが大切だ。そのような態度が寛容さを生み、不必要で不毛な対決を回避できるのだ。

論理的思考力の鍵は説得性である。論理的な話を英語で展開できるのは最低必要条件である。ただし、日本人が考える論理的なことが英語ではそうでないことがある。論理でもっとも必要なのは内容に説得性があることなのだ。

☆☆☆--外資系企業の日本法人社長を歴任した藤井氏の本です。個人の経験から感じたこと、 日本人は優秀である。しかし全般的に存在感が薄い  ことへの危機感などを踏まえ、独自の視点が展開されています。日本の「抗菌」はおかしい、など、なるほどと思う視点もたくさんあります。日本以外の国とも取引・関係を持つ仕事をしている方におすすめです。

2009年7月12日 (日)

無一文の億万長者 - DFSの経営者

無一文の億万長者 無一文の億万長者

著者:コナー・オクレリー
販売元:ダイヤモンド社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

空港でよく見かける免税店、DFS。この事業を立ち上げ大きく育てたチャールズ・フィーリー。かれはDFSで大きく儲けたお金を、さまざまな形で世の中をよくするために用いてきた。ついには自分の財産の大半を財団に移し、それを寄付として使ってしまう道を選んだ。財団の寄付は世の中に知られないようになされてきたため、世間の人は彼が億万長者だと思い続けてきた。すでにそうでなくなってからも。

DFS事業が巨大な収益を上げてきたことにも驚きますが、そこに目をつけて、伸ばしてきたのは彼の才能であり、周囲を固めた人たちの才覚でしょう。本書は事業家としてのフィーリーを学ぶことができます。それとともに世の中を変えるべく精力的に活動する「慈善家」としてのフィーリーも学ぶことができます。

どれだけお金持ちになっても飛行機はエコノミークラスで、安物の時計と服装をし、人々からお金持ちとは見えなかったフィーリー。価値観はそれぞれですが、こういう生き方もある。そのことを知るのに良い本です。(☆☆)

2009年7月 5日 (日)

教えること - 大村はま流 単元学習

教えることの復権 (ちくま新書) 教えることの復権 (ちくま新書)

著者:大村 はま,苅谷 夏子,苅谷 剛彦
販売元:筑摩書房
Amazon.co.jpで詳細を確認する

教師は教えることが仕事です。教えることを放棄してしまったら、それは教師とは呼べません。

私の言うことは一ぺんで聞きなさい。わからなければ二度でも三度でも言うけれど、お詫びをしなければ言いません。大人は聞きそこなったりすると、恐れ入りますがどんなお話でしたか、と誤らなければ聞けない。だからそれをまず(中学生の)国語の時間にやってほしい。これは教室に緊張感をもたらした。大人として扱われているのだから。

ただし、一ぺんで聞きなさいということは、教師のほうからすれば大変なことだ。自分が一ぺんでわかる話をしているかということが大問題となるからだ。

話し合いそのものを教えることは大切だ。黙っていても分かるという状態にいた日本人は話し合いを学ぶ機会をもっていない。しかし話し合いをしなければ、自分の思いを相手に伝え、相手の思いを十分に知ることはできない。話し合いのために教師は十分な準備が必要だ。生徒一人ひとりがどのようなことを言うかを事前に想像し、脚本みたいに書いてみることも多かった。前もって考えておかないといけないのだから、話し合いを指導することは容易なことではなかった。

学習を子供の希望に任せるのは危険である。人間、やりたくないことでも、やるべきならするようでないと世の中困ってしまう。やりたいとか希望しているということを無視しないけれど、それ以上にはじめからこれをやるものだという、堂々たる教師の姿勢。それが大事である。

試験は間違いから学ぶためにある。試験問題はそれぞれに目的と対象の生徒を念頭において作られるべきものであり、さらによい解説をつけることが大事である。一種の勘で答えるようになると、間違えたときに、こういう原因で間違えたのだから、もう同じ間違いをしないようにしよう、というところまで到達できない。

☆☆☆--単元学習という教え方で国語を教えてきた先生が教え子と学者とともに書いた本です。心に響く言葉がたくさん書かれています。そしてこれは、学校だけでなく、職場でも言えることではないか。そのような問題意識を得ました。ただ、文中でも述べられていますが、すばらしいと評価はされても、同様の教え方をする教師はいなかったそうです。それだけ教師の力量と努力を必要とすることは異論のないところでしょう。どのように教え、育てていくか。教えることを必要とするすべての人に参考となる本です。

2009年7月 1日 (水)

被害者の思い -性犯罪被害にあうということ 

性犯罪被害にあうということ 性犯罪被害にあうということ

著者:小林 美佳
販売元:朝日新聞出版
Amazon.co.jpで詳細を確認する

犯罪の被害者となったとき、どのようなことを考えるものなのか。そのとき家族や知人はどうするのがよいのか。犯罪そのものの被害だけではなく、二次被害として直面する問題です。この犯罪が性犯罪のときはどうなのでしょう? 実際に性犯罪の被害にあった著者が書いた本があります。

自分が被害者なのだから、自分以上につらい思いをしている人はいない。他の人は誰も分かってくれない。自分ではどうしようもないのだから、他の人が何とかしてくれて当然だ・・・。後から考えると、周囲を見ることができず、他の人を傷つけてきた自分がいる。自分だけが苦しんだと思っていたが、家族や知人もそれぞれに苦しんできた、ということに気がついた。

少しずつ、事件も含めて自分のことを見つめ、受け止めることができるようになっていく様子が描かれています。被害者を支援する団体。心理カウンセラーの役割。そしてなによりも周囲の人たちと本人の思い。このようなことを感じ、考えるのか、ということを知ることができました。筆者も書いていますが、同情を買うための本・記事ではありません。理解という被害者への強力な支援につながることを願って書かれた本です。その思いを十分に汲み取りたいと思います。(☆☆)

2009年6月 7日 (日)

国籍と民族

あの戦争から遠く離れて―私につながる歴史をたどる旅 あの戦争から遠く離れて―私につながる歴史をたどる旅

著者:城戸久枝
販売元:情報センター出版局
Amazon.co.jpで詳細を確認する

戦後60年を経ても続く中国と日本の間で続く感情的な言葉のやり取り。国家同士・国民同士としてはなく、いち個人としてみたときには、それとはまったく別の局面が見えてくることがあります。

終戦時の混乱により中国へ残ることを余儀なくされた日本人。中国人として育てられつつも、時として「日本鬼子」として蔑まれ、邪険な扱いを受ける。一方で日本に戻ると、他の日本人とは違うとして、これまた邪険な扱いを受ける。いったい民族としての中国人・日本人とは何なのか。国民としての中国人・日本人は何なのか。そんな疑問を湧き起こさせる本です。

”中国残留孤児”という言葉が大きく取り上げられるようになったのは確か1980年代だったと記憶しています。それよりもはるか前に、1970年代に日本に戻ってきた人がいたことを、不勉強にして知りませんでした。そのような環境の中で日本に戻ろうと決意するには、そして実際に戻ってくるには想像しつくせない苦労があったはず。それとともに、今でも中国に行くと「友人」として暖かく迎えてくれる人たち。その関係の中には信頼関係と友情が織り込まれています。

この本を読み、あらためて国家と個人の関係を考えるきっかけとなりました。(☆☆)

2009年5月31日 (日)

コーヒーの鬼

コーヒーの鬼がゆく―吉祥寺「もか」遺聞 コーヒーの鬼がゆく―吉祥寺「もか」遺聞

著者:嶋中 労
販売元:中央公論新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

コーヒー自家焙煎の世界には愛すべき奇人たちが棲んでいる。その中で御三家の一角を占め、コーヒー馬鹿と呼ばれた吉祥寺「もか」店主・標交紀。彼についての本である。

味覚の世界は不確かなもの。わかる者にはわかるし、わからぬ者にはどうしてもわからない。標には絶対的にうまいとされる味覚のポイントを瞬時にかぎ当てる才能があったようだ。彼のコーヒーには、日本人にしかわからないうまみみたいなものがいっぱい詰まっていて、それを飛ばさないようにうまく煎りこんである。品のよいえぐみが凝縮され、ひとつのまとまった味として統合されている。

理想のコーヒーを追い求め、日々工夫をし、海外でもコーヒー畑とコーヒー店ばかりを回っていたという標夫妻。まさにとりつかれた、という表現がふさわしい生き方。コーヒーが分かるかどうか、ということは別として、そこまでの魅力を見出し、工夫を続けるという姿から何かを感じ取ることはできるでしょう。それが一番の学びであるように感じる一冊です。(☆☆)

2009年5月27日 (水)

おひとりさまの老後

 おひとりさまの老後 おひとりさまの老後
販売元:TSUTAYA online
TSUTAYA onlineで詳細を確認する

老後は家族に看取られて・・・。昔は当然と思われていたことが、これからは当然でなくなるかもしれない。老後を独身で過ごした場合だけではなく、子供がいない夫婦で配偶者と死別した場合も、いつかはひとりで老後を過ごすことになる。それは、日本人の平均寿命を念頭におく限り、大半の場合女性である。

結局、最後はひとりになるのだ。その視点から、どこで暮らすか、どう暮らすか。誰と付き合うか。お金はどうするか。介護はどう受けるか、などの視点から述べている本である。軽くないテーマを扱ってはいるが、どこか軽いタッチで描かれている本。おしゃべりを本にしたようなタッチを感じるのは、著者の意図するところだろう。重い話は軽く語ったほうがよいのだ。

大半が女性の観点から書かれているが、男性にも参考になるはず。最後はひとり、という点では男性も同様な覚悟が必要だ。漠然とした不安を抱いている人にはぜひお勧めしたい本。(☆☆)

2009年5月20日 (水)

農業で起業 - 脱サラ農業

農で起業する!―脱サラ農業のススメ 農で起業する!―脱サラ農業のススメ

著者:杉山 経昌
販売元:築地書館
Amazon.co.jpで詳細を確認する

何を作るかを決めていなくても心配はいらない。「三反歩のハウスがあれば何を作っても1000万になる」のだ。ただし、何を作るかで、何を我慢するかは変わる。トマトなら眠いを我慢、イチゴなら腰が痛いを我慢、キュウリだと農薬怖いを我慢する。どんな仕事でも何かを我慢しなければならない。これはどの産業でも同じこと。自分が何を我慢するか決めさえすれば1000万になるので、妻子を路頭に迷わすことはないのだ。

農業に経営計画・シミュレーションの考え方を持ち込んだのは、今までにはない考え方だったようだ。実際に農業を始めても、何をどうやっていいか分からない。やったことといったらたいが間違いだった。しかし、シミュレーションで予測をたてることで、結果がずれた原因を知ることができ、どうしなければならないか、を修正することができた。これは大きかった。

農業には情報化が必要だ。名人芸を求めることも大切だが、育てる植物の健康管理をすうrための仕組みを整備しよう。必要と思われる成分を計測して肥料を調節することが必要だ。なんとなく、という経験値では、先生によって異なる指導をされるため、かえって分からなくなる。

田園生活者になってストレスがなくなった。精神的にきわめて健康になった。自分の判断ミスでする失敗は「俺って馬鹿だな!」と思うだけでストレスにはならない。情報不足は自分の勉強が足りないだけ。自然現象もストレス要因ではない。農業はほんとに楽しいものなんだ。

☆☆☆--農業を事業として捉える、という視点が面白いです。事業計画を作り、予測と結果を比べて軌道修正をする。まさに事業運営そのものです。最後のところは自分でつくったもの以外は信用できない。消費者もそれなりの対価を払わなければ、よいものを手に入れることはできない。農業の抱える問題点も垣間見えます。起業に興味のあるかた。こんな起業の形もありますよ。

2009年4月22日 (水)

ツレさんの告白 --うつ病からの回復

こんなツレでゴメンナサイ。 こんなツレでゴメンナサイ。

著者:望月 昭
販売元:文藝春秋
Amazon.co.jpで詳細を確認する

うつ病になった夫、通称”ツレ”さん。「ツレがうつになりまして」で、妻から見たうつ病の様子と夫婦の取り組み、思いなどを描きだしていました。今回は、本人の側からみたうつ病の様子と自分の心の動きを、その頃のメモや記憶をたどりながら、記しています。

「今日、病院に行かなければ離婚」、「会社を辞めなければ離婚」。離婚は嫌だという思いで病院に行き、会社を辞める。当時の判断はたいてい間違っていたが、こうやって後押しされたおかげで行ったこの判断は誤っていなかった。

うつ病から回復するなかで、重度の貧血が治り、子供も授かったというあたりが、仕事が体と心に及ぼす影響を示唆しています。

心の病は外からは分かりにくいもの。また関係者どうしでの情報交換なども少なかったそうです。そういう点も含めて、ツレうつシリーズの果たした役割は大きい、と思います。(☆☆)

2009年4月19日 (日)

世界チャンピオンの光と影

マイノリティーの拳 マイノリティーの拳

著者:林 壮一
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

あきらめずに自らの目標に向かって努力していたら、いつか何かが起こるもんさ。「お前がキューキュー軋む音を立てて車を走らせていたら、きっと誰かがオイルを入れに助けに来てくれる。人生とは、そういうものだ」でも、いい事を待つだけで、何もしない者のところに幸せは来ない。ボクシングは私に人生を与えてくれた。人間はどうあるべきか、精神とは如何なるものか、すべてを教わったね。(マービン・ハグラー)

ボクサーとしてのピークは1994年、マイケル・モラー戦の頃だね。相手をコントロールできたし、どんな種類のジャブを打てばいいのかも把捉していた。あの時期がピークさ。経験によって知性や耐久力がついた部分も大きい。若き日よりも明確な目的があったから、トレーナーのアドバイスを細かく守った。自己を信頼できるようになったからこそ、昔より優れたファイターになれたんだ。(ジョージ・フォアマン)

チャンピオンになる人間の9割以上は、貧民街の出身だ。だがゲットーやバリオで教養に欠けて育った男であっても、世界一となることによって成長していく。殿堂入りを果たすようなチャンピオンは、それぞれ人間として器の大きさも見せる。

☆☆☆--世界チャンピオンになったからといって豊かな生活が送れるとはかぎらない、という現実。それぞれに懸命に生きている生き様。同じリングに立ったものでも、その来し方、行く末には大きな差があるようです。ボクシング好きな人だけでなく、生き方を考えたい人にこそ読んでほしい。よい本です。

2009年4月15日 (水)

教わる技術

「自分から教わる!」技術 「自分から教わる!」技術

著者:人見 隆之
販売元:日本実業出版社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「人が教えてくれない」ほうが悪いのではなく「教えてもらえないほう」が悪いのです。教わる相手の「教わり方」のうまい下手によって、大きな違いが出ます。教わり方のうまい人は、「なるほど、そういうことか」と納得し、短期間で効果をあげることができます。

「教わる」ことを意識していれば、人と接する態度が変わります。態度が変われば、行動が変わります。行動が変われば、自分を変えることができます。

うまく教わるためには、知識をたくさん集めることや自分のプライドよりも、もっと優先すべきことがあります。笑顔をよそおってみるだけで、コワモテの相手でも、あなたへの態度が柔らかくなるものです。教わったことを教えてみると、自分がどの程度習熟したか、もすぐ分かります。

☆☆☆--うまく教われないほうが悪い。この考え方には驚きました。それとともに、なるほど、とも感じました。すべては自分が原因だとして考えれば、よりよい状態を作り出すために行動できるのは自分自身です。教わる技術だけでなく、仕事に対する考え方を学ぶ本としても秀逸です。教わったことはマネてみる。さっそく、この本の知恵を用いてみることにします。

2009年3月22日 (日)

安藤忠雄 - 建築家の生き様

建築家 安藤忠雄 建築家 安藤忠雄

著者:安藤 忠雄
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

すべての仕事について、全責任を負う担当者を決め、その全過程を、私と担当者との1対1のチームで進めていくというやり方。すべての現場に、ボスが直結しているから、中間管理職など一切必要がなくなる。最も重要なのは、私とスタッフとの間の認識にズレがないこと。そのためにはどうやって情報を正確に伝達し共有するかといったコミュニケーションの問題が鍵だと思っていたから、とにかくすべてを単純明快にしたかったのだ。

抽象的な言葉として知っていることと、それを実体験として知っていることでは、同じ知識でも、その深さは全く異なる。「お金は蓄えるものではない。自分の身体にきちんと生かして使ってこそ価値のあるものだ」

公共施設の本当の問題は建物が完成した後の時間にある。その建物がどのように運営され、地域の人々の生活に息づいていくのか。すなわち箱の使われ方の問題である。

人生に”光”を求めるなら、まず目の前の苦しい現実という”影”をしっかり見据え、それを乗り越えるべく勇気をもって進んでいくことだ。

人間にとって本当の幸せは、光の下にいることではないと思う。その光を遠くに見据えて、それに向かって懸命に走っている、無我夢中の時間の中にこそ、人生の充実があると思う。

☆☆☆--安藤忠雄の建築家としての作品と、それぞれに対して考えている思い。それらを写真とともに語った本。仕事に対する考え方など、建築に興味のない方でも学ぶところのある本です。

直島の建築を見たことがあります。光の力と、その根源となる影の力。それを強く意識した建築だと感じます。影があるから光が強調される。光があることで、より影の力が増す。それらの力を強調する上で幾何学的な形式は欠かすことができないと考えているのでしょう。ぜひ一度、現物も見ていただきたいものです。

2009年3月15日 (日)

バビロンの大金持ち

バビロンの大金持ち The Richest Man in Babylon バビロンの大金持ち The Richest Man in Babylon

著者:ジョージ・S・クレイソン,George S. Clason
販売元:実務教育出版
Amazon.co.jpで詳細を確認する

いにしえの世界において、バビロンが最も豊かな都市となったのは、バビロンの人々が富の真価を理解し、健全な蓄財の極意を日々の生活で実践して、富を手にいれ、その富を居着かせ、富に富を稼がせたからだ。

金貨の5法則

1.金貨は「堅実な者」のもとでみずから進んで、次第に量を増やしながら流れ込む。稼ぎの少なくとも10分の1を蓄えにまわすこと。

2.金貨は「賢明な持ち主」のためなら喜んでこつこつと働く。金貨に儲かる仕事をあてがうこと

3.金貨は「慎重な持ち主」のもとを離れない。金貨の扱いにたけた人間の助言に従って投資をすること

4.金貨は「軽率な者」の指の間をすり抜ける。自分の精通していない事業や用途に、あるいは蓄財にたけたものがよしとしない事業や用途に投資をするなかれ

5.金貨は「強欲な者」の手から逃れ去る。金貨に無理な働きを強いるもの、あるいは詐欺師や策士の甘い言葉に乗せられるもの、あるいはおのれの現実離れした未熟な願望に投資するなかれ

☆☆☆--稼ぎの10分の1以上を蓄え、それに稼がせる。お金を稼ぎ、増やす基本形です。それに加えて、無理な働きを強いてはいけない。お金の稼ぎ方を示唆してくれる古典です。古典は今の世の中でも生きているからこそ古典と呼ばれるもの。学ぶべき点が多いです。

2009年3月 4日 (水)

人生の座標軸 「企業家」の成功方程式

人生の座標軸 「起業家」の成功方程式  /堀義人/著 [本] 人生の座標軸 「起業家」の成功方程式 /堀義人/著 [本]
販売元:セブンアンドワイ ヤフー店
セブンアンドワイ ヤフー店で詳細を確認する

自分とは何か。一見まったく異なる役割を、それぞれの場面で意識しながら、あるいは無意識に演じている自分がいる。どの役割がいちばん重要というわけではなく、それぞれが自分という人間が果たすべき役割だ。それらを6つの座標軸として切り出し、それぞれにおける役割を、「こう考えて、こう行動して、数多くのことを学んできた」という切り口で提示したい。

個人 -- 僕はものごとをフレームワークで捉えることにしている。複雑なものは複雑なままでは理解できないからだ。僕は個人としてのバランスを①心 ②頭 ③体の3つの枠組みで考えるようにしている。心はすべての根源であり、自らの行動や思考をつかさどる最も重要なエネルギーの源泉である。頭で考えたことよりも、心で感じることを最優先するようにしている。ワクワク感、悲しみ、怒り、喜びなどの気持ち・感情をキャッチして増幅させる努力をしている。一番重要なことは、あまり深く考えずに、やりたいことをやり、おおいに楽しみ、感動することではないだろうか。

組織人 --何のために働くのか。僕は自らの使命感に従い、会社を退職、起業に踏み切った。日本では、キャリア・デザイン的なあり方に加えて、どういうコミュニティ(組織)を選ぶかが大事であると思う。キャリアを考えるということは、能力、適正、経験などをもとに、適正な職種を選んだうえで、最終的にどのよい組織に帰属するかを考えるプロセスであると思う。

☆☆☆--いまや国内ビジネススクールの評価№1となったグロービスの創業者の本。堀氏は、社長としてだけではなく、日本人として、アジア人として地球人としてどうあるべきか、という視点でもさまざまな活動をされています。その考え方に共鳴するか反発するかは別として、起業家の一面と考え方をうかがい知ることができます。

2009年3月 1日 (日)

人生の贈り物

人生の贈り物 人生の贈り物

著者:アレックス ロビラ
販売元:ポプラ社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

もしあなたがいつもとおなじことをしていれば、同じものしか得られない。何か新しい別のものが欲しければ、新しい別のことをするべきだ。(ミルトン・エリクソン)

難しそうだからやらないのではなく、むしろ、やりたくないから難しく捉えてしまうのだ。(ルキウス・セネカ)

自由とは責任を意味する。だから人類のほとんどはそれを恐れる。(ジョージ・バーナード・ショウ)

何かが足りないという不満はすべて持っているものへの感謝が足りないところから生まれる(ダニエル・デフォー)

☆☆☆ー 上記のような印象的な言葉一つに、一編のエッセイ。簡潔な語りの中に、あなたの心に語りかけ、響いてくるものがあります。短い本ですが、心が迷うとき、心がざわめくときに読むと、自分の心に素直になれそうです。

2009年2月 8日 (日)

オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える

オシムの言葉 (集英社文庫) オシムの言葉 (集英社文庫)

著者:木村 元彦
販売元:集英社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

君たちはプロだ。休むのは引退してからで十分だ。それまではサッカーのことだけを考えなさい。

ライオンに追われたウサギが逃げ出すときに肉離れをしますか? 準備が足りないのです。

シュートは外れるときもある。それよりも、あの時間帯にボランチがあそこまで走っていたことをなぜ褒めてあげないのか?

日本人は平均的な地位、中間に甘んじるきらいがある。野心に欠ける。これは危険なメンタリティーだ。受身すぎる。精神的に周囲に左右されることが多い。フットボールの世界ではもっとj批判に強くならなければ。

私はひとつのチームを作ることをまず考えて、その上で機能する選手を選ぶ。当時この3人(ストイコビッチ、スシッチ、カタネッチ)は汗かきもおとりになることもいとわない選手だった。

いいりんごが生る年もあれば不作の年もある。

☆☆☆--不幸にして日本代表監督を辞めてしまいましたが、オシムさんの語録集のような本です。この人がどれだけ大変な環境でサッカーをしてきたか。どれだけの業績をあげてきたか。それを明らかにしてくれます。それとともに、彼独特のスタイルの背景にあるもの、も感じることができるでしょう。サッカー好きはもちろん、チームを育てるということに興味を抱く方にもお勧めです。

2009年2月 4日 (水)

自然農法

自然に還る 自然に還る

著者:福岡 正信
販売元:春秋社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

自然は人間の知恵を超えたものである。自然を制御できると考えたところからおかしなことになっている。科学ですべてを説明できると考えるが、自然はもっと複雑なものであり、そんな簡単なものではない。

自然農法を取り入れると、科学農法よりもたくさんの収穫を期待することができる。では、なぜ多くの百姓がやらないのか? 毎年、同じ作り方をしているつもりでも、状況はいつも違うので、さまざまな出来になっていて、いいところと悪いところがあるのだ。そのため変化を嫌う百姓が敬遠する。

西洋人はこれがよい、となると、パッと全面的に切り替えて採用する。一方日本人は両者を比較したり、良いところだけを取ろうとしてなかなか動かない。自然農法は日本ではなく西洋のほうが根付くのではないだろうか

☆☆☆--最近、農薬を一切使わない「奇跡のりんご」が話題になっていますが、それよりもはるか昔に、同じようなことをしている方がおられました。人間が田んぼを耕すことで、かえって土や稲を弱めてしまった。だからこそ農薬を使う結果になっているのだ、といいます。私たちの常識とはまったく異なる考え方ですが、みなさんはどう受け止められるでしょうか?

2009年1月28日 (水)

国際的に通用する教養とは

頭にちょっと風穴を―洗練された日本人になるために 頭にちょっと風穴を―洗練された日本人になるために

著者:廣淵 升彦
販売元:新潮社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

洗練された人々は、国の最大の安全保障になる。しかし、日本では大学が専門学校化し、歴史や古典、文学や芸術といった一般教養を軽んじている結果、退屈な男女が急激に増えている。

国家も個人も、この複雑な世界で無事に生きてゆくためには、「知的装備・精神的部品」といったものが欠かせない。ところが日本人の多くは、いわば「知的武装を欠いたままで」外国を見たり、対外交渉に臨んだりしている。資源も軍事力もない日本が、この困難にみちた世界で生き延びてゆくためには、どうしても世界のことをもっと知る必要がある。

世界のことを知るためには、「知識」はもちろんだが、さらに「ユーモア感覚」や「心の感度」が必要である。心のアンテナの感度がよくないと、重要なことも見えないし迫り来る危機も感知できない。おしゃれな心、笑い、余裕といったものがどうしてもほしい。

☆☆☆--本書の副題は「洗練された日本人になるために」です。そのためにどうすればよいか。本書で道筋が示されるわけではありませんが、知識を身につけ、想像力を働かせ、そして「精神の車輪」を持つ。目に入るもの以外のものを見、柔軟な発想を持ち、他者の存在・意志を想像する。自国にないが他の文明圏にはあるもの、自国では通用するが他国では通用しない価値観への思いも必要。道は遠くはるかですが、道しるべとなるものを持ちながら歩んでゆく。そんあ姿を想像します。

2009年1月25日 (日)

ものを使うこころ

京の一生もん (みやこの御本) (みやこの御本) (みやこの御本) 京の一生もん (みやこの御本) (みやこの御本) (みやこの御本)

著者:中井 忍
販売元:紫紅社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

大事に使ったら一生使えるもの。消耗品であっても、何度も買ってずっと使っているもの。京都の職人さんや商家の皆さんが、手をかけ心をかけてつくったものは、ほんとうに「ええもん」が多いです。すでに完成され洗練を極めた品々。それらがいまも受け継がれていることがなにより凄いことですが、実際にそれらをつくり守る皆さんは、それを「当たり前」とおっしゃるのです。

ゆるぎない「京都の価値観」。これが京都の町を魅力的にしています。その京都が生み出す「一生もん」。きっとこれからも、ずっとのこっていくのだと確信します。

☆-- 京都でつくられる美しい品々。それらの写真を見るだけでも十二分に価値があります。それらが「一生もん」になるかどうかは人それぞれですが、よいものを大切に使う。そのことが職人や商家だけでなく、それを使う人を育ててくれる。そう思います。

2009年1月24日 (土)

映画と人生

映画と共に歩んだわが半生記 映画と共に歩んだわが半生記

著者:淀川長治
販売元:近代映画社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画が本当に大好きで、その道をつきすすんだ淀川氏。子供の頃から数多くの映画を見てきた、その半生が記されます。映画で育ち、映画で仕事を得て、映画で人生を切り抜けてきた。そのような感じがします。

活動写真からトーキー、そして今の映画へ。映画が移り変わっていく中で、今から思えば黄金期の映画とスター達。映画そのものとともに、個々の映画を心から愛してきた。この人の半生記は、そのまま映画黄金期の歴史と重なるようです。

昔の映画の知識と歴史を概観するにはとても楽しい本です。

☆☆

2009年1月21日 (水)

リーダーシップとは

最前線のリーダーシップ 最前線のリーダーシップ

著者:マーティ・リンスキー,ロナルド・A・ハイフェッツ
販売元:ファーストプレス
Amazon.co.jpで詳細を確認する

リーダーシップの機会は毎日訪れる。自分を危険にさらすことは難しい仕事である。なぜならそれは本当の危険だからだ。しかし、それは尊い仕事である。それが皆に与えるものは計り知れない。

自らの役割と自己を混同してはならない。役割は主に周りの人々の期待によって作り上げられていくものであり、いつかは終わりを迎えるものだ。一方自己は人生を通じて経験した物事やそこからの学習、それらによって磨かれた価値観によって成り立つものであり、周囲の期待とは関係がないものだ。

周囲の人があなたに反応するのは、あなたの人柄もあるが、主にあなたの役割に対して、である。人々があなたを非難するとき、危険にさらされているのはあなた自身ではない。あなたの役割であり、人々が気にしているのは彼らが失うことを恐れている彼ら自身の利益だからだ。だからこそ、人々の批判を自己に対するものとして受け止め、自尊心の問題としてはならない。 想像してみよう。あなたが今の役割・地位・仕事から離れたとき、彼らはそれでもあなたを批判するだろうか?

自らが肉体的にも精神的にも安心できる聖域を持とう。そして自己を保とう。厳しい状況に陥ったときには、この聖域があなたを維持してくれる。無感覚になることなく、反撃せず、防御せず、人々のあらゆる感情に対して包容力を持ち続けることが大切なのだ。

☆☆☆-- なぜリードする必要があるのか。リーダーは何を考える必要があるのか。数値化できないもの、形式ではなく本質を意識すること。さまざまな示唆に富む本です。冒頭に紹介した「リーダーシップの機会は毎日訪れる」。誰でもその機会があるからこそ、心構えを持ちたいものです。

2008年12月28日 (日)

大富豪の教えⅡ

ユダヤ人大富豪の教え〈2〉さらに幸せな金持ちになる12のレッスン (だいわ文庫) ユダヤ人大富豪の教え〈2〉さらに幸せな金持ちになる12のレッスン (だいわ文庫)

著者:本田 健
販売元:大和書房
Amazon.co.jpで詳細を確認する

お金持ちとそうでない人、幸せな金持ちと不幸な金持ち。その違いは何でしょう? お金から開放されると決めた人間だけが、自由になれる。お金持ちになりたいと願うこと自体が、お金に縛られるという結果を生むのだ。

普通の人は、お金を基準にして物事を考えている。それが悪いとは言わないが、無意識のうちに価値判断や行動基準になっていることを知ってほしい。買うものが自分にふさわしい、あるいは好きかどうかは、最初に来ない。こうやって見えないところでお金に支配されているのだ。

お金とは、きわめて面白いもので、その人によってまったく別物に見える。普通の人にとって、お金は欲しいものを持ってきてくれるアラジンの魔法のランプに見えるだろう。でも、お金から自由な人間には、単なる紙きれと金属にしか見えないのだ。

お金持ちになりたければ、お金が寄ってくる人になりなさい。お金を引きつけるような魅力的な人間にさえなれば、お金は向こうからやってくるのだ。そのためには、①毎日を充実させて生きる ②富を蓄積させる ③お金の流れを生む ④つきあう人をすべて味方にする ことが必要だ。お金にしても、いかにたくさん儲けるかではなく、いかにきれいに儲けるかを考えなさい。美しく儲けるというのは、多くの人を幸せに豊かにするということだ。誰がどうみても、そのお金を受け取る権利がある、というお金。それがあなたを金持ちにするだろう

☆☆☆-- 前作の続き。彼が日本に戻って一年後という設定で、新たにお金について、人生について学ぶというもの。エピローグのお金の器を測るのは簡単だ。その人のお金の器はどれだけの現金を見せられて心が動くかで分かる、というところにはっとしました。また、普段いかにお金を基準に考えているか、ということにも気がつきます。折にふれて読み返したい本です。

2008年11月26日 (水)

ヴァージンのやり方

僕たちに不可能はない 僕たちに不可能はない

著者:リチャード・ブランソン
販売元:インデックス・コミュニケーションズ
Amazon.co.jpで詳細を確認する

僕のモットーは「とにかくやってみよう!」  いいアイデアを耳にしたときの僕の決まり文句は「いいですね。検討します」だ。その後、どうやったらそれを実現できるか考えるのだ。 すべてにイエスと答えるわけではないが、たまに失敗をするほうが、視野を狭めてチャンスを逃がすより、ずっとましじゃないだろうか。

僕の成功に秘密なんてない。ビジネスに決まったルールなんてないのだ。僕は単に、いつも一生懸命働き、必ずできると信じてきただけだ。だが、たいていの場合は同時に、やっていることを心から楽しもうとした。僕は、楽しいという気持ちが働く動機であるべきだと心から信じている。

僕がヴァージンで徹底したいと思っていることが一つある。それは社員のみんなが自分で自分のことを考え、自分のことをよりポジティブに考えるようにすることだ。  僕は心の底から、不可能なことなどないと信じている。だから社員にはこう言うのだ。「自分を信じろ。君ならできる」 続けてこう付け加える。「大胆に行け。でも、ギャンブルはするな」

☆☆☆--住む世界が違うのでは、と思うくらい前向きな考え方をする筆者。それでも、「ギャンブルはするな」という言葉に示されるように、自分自身でコントロールできない賭けは選ばないなど、慎重に準備する側面も持ち合わせているようです。前向きに生きたい! 起業したい! と思っている方に強くお勧めします。大きなエネルギーをもらえる本です。

2008年11月23日 (日)

できない大学生ができるようになる!

「できない大学生」たちが、なぜ、就職で引っ張りだこになったか―面白いように「やる気」が目覚める9つの方法
Book
「できない大学生」たちが、なぜ、就職で引っ張りだこになったか―面白いように「やる気」が目覚める9つの方法
著者 カワン スタント
販売元 三笠書房
定価(税込) ¥ 1,365

できない大学生がいる。振興大学では全体の8割がそうだった。彼らをそのまま社会に放り出していいのか。そこから挑戦が始まった。「できない」という烙印を押されていた彼らは、後に就職で引っ張りだこになった。それは人間的魅力や価値を身につけたからである。どんな問題に突き当たっても「自分で問題を解決して生きていく力」を身につけたからだ。

生きていく力は誰にでもある。本人がその気になったとき、その力は身につき、発揮される。強くなるとは自信を持つことでもある。何かを経験し、やり遂げることで自信がつく。それが強さを増すという循環につながるのだ。

自分が前を走り、懸命に頑張ることでこそ、学生がついてくる。自分のテンションが学生に伝わり、相手のテンションが引きあがる。ある種の共鳴現象がある。一人ひとりの個性も、習熟度も違う学生たちに、一様に興味を抱かせ、理解させるような講義を考えるのは簡単ではない。だけど、やればできるのだ。

☆☆☆--「できない」は能力の問題だけではない。やっていないからできない。こんな悪循環もあります。この意味でやればできる、は真実です。学生が伸びる様子を知ることで、自分がこれから伸びるのはどうすればよいか? ということを考えるきっかけにもなるでしょう。そう感じる本です。

2008年11月 2日 (日)

大富豪の教え

ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣 (だいわ文庫) ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣 (だいわ文庫)

著者:本田 健
販売元:大和書房
Amazon.co.jpで詳細を確認する

お金持ちになるのは何のためでしょうか? お金持ちになっても不幸な人はたくさんいます。自分らしい人生を生きる結果お金持ちにならなかったとしたら、あなたは不幸ですか? お金持ちになったけれど幸せでなければ?

本当に重要なことは、あなたが自分らしい人生を生きること。それでお金持ちにならなくても、そこそこ幸せを得ることができるはず。自分らしい人生を生きることに集中することが大切なのです。お金にこだわっていると、幸せな金持ちにはなれないのです。

世の中の現実と向き合いましょう。物事をありのままに見る。偏見や恐れなどでゆがむことなく、物事の本質を見抜く。それこそが大切な要素なのだ。

☆☆☆--物語の形を通して、「幸せな成功者」について語ります。「お金持ち」に焦点を当てるのではなく、自分の生き方に焦点を当てる。そして考え方について学ぶ。多くの気づき、学びを得ることができる本です。幸せに生きる、という観点で強くお勧めします。

2008年10月22日 (水)

”狂い”のすすめ

「狂い」のすすめ (集英社新書 377C) 「狂い」のすすめ (集英社新書 377C)

著者:ひろ さちや
販売元:集英社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

思想や哲学は、弱者が現実と戦うための武器になります。世間で言われていることすべてが正しいわけではありません。世間の常識は世間そのものにとって都合のよいものを一般大衆に押し付けているだけ。だから都合が悪くなると、常識そのものが変わってしまうのです。そんな常識に付き合っていてはいけません。

そもそも人生に「目的」は必要でしょうか。目的を持って、その達成のために頑張る。それでよいのでしょうか? 商売をするのは、商売が楽しいから、ではないですか? それこそが毎日を楽しくする考え方でしょう。目的のために毎日を灰色にしてしまう必要などないのです。

世間の常識に流されずに生きる。世間はそのような人を「狂った」と言うかもしれません。しかし、世間の”常識”を疑い、人生の現在を楽しみましょう。それこそが人間本来の生き方なのです。

☆☆ーー すべてのものを疑ってかかるのは大変なことです。しかし世間でいう常識が時として変わるのは事実。それに惑わされることなく、現在を生きましょう、という主張は暖かい目線から生まれているように思います。折に触れ、読み直してみたい本です。

2008年10月12日 (日)

心のブレーキ

「心のブレーキ」の外し方〜仕事とプライベートに効く7つの心理セラピー〜 「心のブレーキ」の外し方〜仕事とプライベートに効く7つの心理セラピー〜

著者:石井 裕之
販売元:フォレスト出版
Amazon.co.jpで詳細を確認する

あなたが何かをしたい、何かに変わりたいというときに障害となるもの。周囲の環境だけではなく、あなた自身が障害となることがあります。今の自分を良いと思う感情。変化によりもたらされる不安を回避したいと思う気持ち。これらが「心のブレーキ」となって、あなたを変化から遠ざけようとします。

なにかをやる気になったとき、そのやる気を維持・持続させるために必要なこと。それはすでにそれを達成した自分をイメージして、自分の潜在意識にその状況を刷り込むことです。潜在意識は過去・現在・未来を区別しません。将来なりたい自分を意識しましょう。自信がなくても自信があるよう振舞うこと。いずれ現実がそれに追いついてくるのです。

何かをやるためには行動を起こすことも大切。少しずつでもよいので行動に移しましょう。そしてそれをできた自分を褒めるのです。何ならできるかを考え、行動する。そして修正する。行動することで潜在意識に行動がついてくるのです。

☆☆ー 答えの出ないことで悩むことは止めましょう。根拠のない自信こそが本当の自信(Fake it until make it)。この二つがとても印象に残りました。答えのないことを悩み始めると潜在意識がそちらに取られてしまい、他の事を考える余力がなくなるのだそうです。薄い本ですが、要点が簡潔に纏められており、興味深い内容です。

2008年10月 8日 (水)

沖縄 浜辺の茶屋

奇蹟のカフェ 沖縄「浜辺の茶屋」物語 奇蹟のカフェ 沖縄「浜辺の茶屋」物語

著者:小林 ゆうこ
販売元:河出書房新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

豊かな自然を大切にした、ゆったりとした空間。南に向かって開放された窓。そこから見える海。普段とは異なる時間が流れ、普段は心の奥にしまいこまれているさまざまな感情を呼び起こす。

土地を神様から”借りて”、土地の自然を大切にした建築。自分の故郷で、自然の大切さをみんなで共感する空間を作りたい。その空間を来てくれる人に楽しんで欲しい。そんなオーナーの思いからできました。

自然はあるがままに受け入れるしかありません。台風で壊れることもあります。それも自然。また作り直せばよいのだから。そんな強くもあり軽やかな姿勢が共感を呼ぶのかもしれません。

☆☆ - なによりも表紙の写真が美しい。自然の中で、自然に引き寄せられるように人があつまり、「何か」を共有する空間ができる。それぞれがその空間から何かを得て、また何かを与える。機会を作って、ぜひ訪れたいところです。

2008年10月 1日 (水)

夢をかなえる方法 - オーダーメイド

夢をかなえるオーダーメイドの方法
Book
夢をかなえるオーダーメイドの方法
著者 藤沢 優月
販売元 幻冬舎
定価(税込) ¥ 1,260

夢をかなえるのは「速く、効率よく」物事をできるからではありません。「成功したら幸せになれる」のではなく、自分に満足して幸せに生きることが成功を呼びます。「今、ここ」を満足して生きましょう。そのためには時間と心の余裕が必要です。その余裕を守るためのにスケジュールが必要なのです。

「変化するとき、今までの人生からいったん抜け出して、「無」の中で過ごさなければならない時期がある」。変わらなければならないと思うとき、自分の直感に従ってみましょう。そして流れに乗ってみましょう。そこから状況は動き出します。

人生を生きるには、まず自分のことを好きになりましょう。成功したから好きになるのではなく、今、ここにいる自分を好きになる。人生を楽しめる人は同じような人と出会い、ますます豊かで楽しい人生を送ってゆく。逆も真なり。今の場所が合っていないを分かったら、それを「サイン」と受け止めましょう。分かった現実は変えられます。

心がせかせかしてくると、自分の虎の子の「気」が失われていきます。そうすると身体が機能しなくなり、事故や病気を引き寄せる。健やかに生きるには、仕事を楽しみ、休み、笑う。時間も同じです。目いっぱい、ではありません。忙しくても自分のための時間を作る。それが大切なのです。

☆☆ - 今を生きましょう。忙しくても自分のための時間を持ちましょう。そのためにはスケジュールのつくり方など、工夫できることがたくさんありますよ。そんなメッセージを感じます。禅問答のように感じるかもしれません。折に触れて読み返して、今の自分を省みる。そんなときによい本です。

2008年9月21日 (日)

学校の勉強以外に学ぶこと

学校の勉強だけではメシは食えない!
配信元:電子書店パピレス
提供:@niftyコンテンツ

テルモの痛くない針を開発するなど、職人として有名な岡野氏の本です。

人生で大切なのは世渡りできる力をつけること。いわば生きる知恵をつけることだ。頭のいい人よりも利口なやつになれ。どんなときにもアイデアがあるやつ。いろんな失敗をした経験から学び、上手になった人。そんな人のことだ。

わざとはみ出して、人のやらないことをやる。自分の力を開拓しよう。自分の人生を自分が生きないでどうする? 一度きりの人生に挑戦しないで生きてる甲斐がないだろう。

人が集まり、情報が集まる人になれ。そのためには自分から情報を発信しろ。とにかく人と多く接して、風通しのいい人間になるんだ。情報は出すことで新しいものが入ってくる。

2008年9月17日 (水)

感動のルール

感動の億万長者30のルール 感動の億万長者30のルール

著者:平野 秀典
販売元:サンマーク出版
Amazon.co.jpで詳細を確認する

清貧の思想があります。経済的な成功を収めることと心が清らかなことは両立しない、とされています。しかし、果たしてそうでしょうか?豊かに化成で豊かに使う。そんな素晴らしいことができる時代になった。そんな筆者の思いが伝わってきます。

感動を提供し、自分も感動させてもらう。頂いた元気でさらにたくさんの「ありがとう」を生み出す。この流れは大きな魅力を発生させます。その力はビジネスでもご縁やチャンスを引き寄せるのです。

感動を提供する人、感動の億万長者を目指しましょう。明確に想像し、信じて、実践したものは創造されるのです。感動を生み出す当事者になり、人生を変えて欲しい。そんな筆者の願いが込められています。

言葉には力があります。自分の無意識の感情も相手に伝わります。

2008年8月31日 (日)

うつという病気

ツレがうつになりまして。 ツレがうつになりまして。

著者:細川 貂々
販売元:幻冬舎
Amazon.co.jpで詳細を確認する

鬱病。字を見るだけでもなにやら重い印象を受けます。自分の夫がうつ病になり、回復するまでを描いた漫画です。

全体は明るいタッチです。病気を認識するまで。病気になってから会社を辞めるまで。薬が効きはじめてから回復するまでの揺れ動き。回復を実感できる時期。大きく4つに分けて、それぞれの状況を知ることができます。夫がうつ病になった時に治療のためとはいえ会社を辞めるという選択ができる人が多いとは思えませんが、うつ病を知るには参考になるでしょう。

うつ病は誰でもなる可能性があるようです。回復するまでには振り子が振れるように、良い時期と悪い時期を繰り返しながら回復していきます。頭では分かっていても、こういうことなのか、ということは文章を読むよりも実感できることでしょう。

「だから、きっとこれからのボクの40代はスバラシイ」

病気になった自分、そこから回復してきた自分を受け入れたツレ氏の言葉。とても印象的です。実際には漫画に描かれていない苦労がたくさんあったことはあとがきから察することができます。それを忘れてこの言葉だけでも、この本を読んだ甲斐があった。そう感じます。

2008年8月24日 (日)

老いること

老いを照らす (朝日新書 89) (朝日新書 89) 老いを照らす (朝日新書 89) (朝日新書 89)

著者:瀬戸内 寂聴
販売元:朝日新聞社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

老いることからは誰も逃れることができません。それならば、せめてできる限り、美しく老い、美しく死のう。瀬戸内寂聴の法話・公演から「老い」と「死」に関する話題を集めた本です。

「美しい」の意味は人によって異なります。違って当たり前です。ただ、これだけは言えます。老い方、死に方はその人の哲学、全人格が現れる。そしてそのような哲学、人格からみて無理のない、自然な老いや死を迎えた人、老いや死を自分なりのやり方で受け入れた人、死のその瞬間まで存分に生ききった人には、ある美しさが宿ります。

出家して、仏様の前に自分を投げ出したということは、それ以後、どこへ行って何をしても、仏様がごらんになっている。陰でこそこそ悪いことはできません。世界中の人がそのような畏れを感じるようになれば、犯罪や戦争はなくなるはずです。「独りを慎む」というのは、仏教だけではなく、宗教の核心に触れた一言なのです。

2008年8月20日 (水)

潜在意識の活用 -1日を48時間に

1日を48時間にして夢をかなえる―あなたを必ず成功させる魔法のランプの使い方 1日を48時間にして夢をかなえる―あなたを必ず成功させる魔法のランプの使い方

著者:中井 隆栄
販売元:ユウメディア
Amazon.co.jpで詳細を確認する

人間の脳は不思議な力を持っています。自分が意識している部分が全体に占める割合は少なく、潜在意識の部分が大きな割合を占めるのです。

成功している人は、自分の成功や幸せだけでなく常に周りの人々の成功や幸せを考えて行動できる人です。だから他人からの信頼がすごく厚くなります。自分が周りを応援することで、逆に周りからも応援してもらえるのです。だからセカセカする必要がないのです。

時間を十分に活用するためによい方法が、潜在意識の活用です。脳は現実と願望を区別することはありません。あなたが思っていることが現実となるのです。あなたがやりたいと思うこと、やらなければならないことを具体的に書き出し、優先順位をつけましょう。その上で、それらをやり終わったあとをイメージするのです。あとは寝るだけ。寝ている間にあなたの脳は、それらを実現するための段取りを組み、実現にむけて働いてくれます。朝起きれば、脳の中では、それらが「現実のこと」と認識されている訳ですから、脳のイメージにしたがって仕事をこなしていくだけでよい、という状態が出来上がるのです。

折に触れて、あなたがやりたいこと、やるべきことに目を通し、リストを更新していきましょう。1日1回。もっと多いとさらに効果があがります。そうやってやるべきことをこなしていくことで、どんどん時間が増え、物事が実現していく自分に気がつくはずです。

2008年8月 6日 (水)

億万長者に聞く お金の作り方

お金持ちが、お金持ちでない人にお金のつくり方、稼ぎ方を聞く。これは分かっていない人にやり方を聞くという意味でおかしなこと。それならば、いっそ本当のお金持ちにお金のつくり方を聞いてみたらどうなるでしょう?

大富豪トランプの金持ち入門  ドナルド・J・トランプ

トランプが自分の生き方、やり方について語った本です。情熱を持って、細部に徹底的にこだわることの重要性を説いています。手間・根気は十二分にかけて、ただし「余計な」お金はかけない。美しく、一流の建物であるためにはお金もかける。トランプの思考方法をうかがい知ることができる貴重な本です。

ただ・・・、ドナルドは億万長者になりました。一緒に働いている人たちはどうでしょうか? 熱心に、楽しく働いている様子ではありますが、彼らは楽しいのでしょうか?才能を十二分に発揮し、昇給・昇進も勝ち得ているので良いのかもしれません。トップと従業員の違いもあるでしょう。厚遇されていて問題はないのでしょうが、少し気になるところです。

2008年7月20日 (日)

あなたの願いがかなうとき

あなたの願いがかなうとき―運命を支配する「思考の法則」 (PHP文庫 し 32-3) あなたの願いがかなうとき―運命を支配する「思考の法則」 (PHP文庫 し 32-3)

著者:ジェームズ・アレン
販売元:PHP研究所
Amazon.co.jpで詳細を確認する

自分の人生を創り出しているのは、自分自身です。人は自分の個性はもちろんのこと、自分に起こるできごと、自分が生きる環境、そして自分自身の運命さえも、すべて心の内にある「思考」から創りだしています。

心になにを思い、どのように考えて生きるかは、その人自身が自由に選んでいることです。また、心のあり方や考え方を経験から学び、人生をよりよく変えていくことができるもの、自分自身です。

環境が人を駆り立てるのではありません。環境には、人を育む力も動かす力もありません。ただ、そこに生きる人自身を映しているだけです。どんな状況や条件のなかで生きていても、自分を正しい方向に動かす考えを育てていれば、罪を犯したり、自分を貶めて苦悩に陥るということは起こりえません。

人はみな、幸せに向かって成長し、素晴らしい人生を創りだす力を持っているのです。

簡潔でありながら、とても強いメッセージを打ち出している本です。人間、そんなに強くないよ、という思い。それとともに、人間ってすごいなぁという実感。いずれもを引き起こしてくれる本です。折に触れ読み返してみたい。そして自らを振り返るきっかけとする、そんな本です。

2008年7月 9日 (水)

マインドセット

外資系の頭で考える―マインド・セットを変えよう 外資系の頭で考える―マインド・セットを変えよう

著者:八城 政基,竹村 健一
販売元:太陽企画出版
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 

人は人によって創られる。ある人間が将来、どんなことができるようになるかは、かなりの部分、人や環境によって創られる、と八城氏は言います。人にチャンスを与えて育てる。自分の見識と懐の深さが求められる点です。一方、チャンスを与えられる側は、そのチャンスを逃がさず、飛び込むことが求められます。飛び込むことで経験することができ、それが自分の成長につながる。チャンスを与えてくれた人への恩返しにもなる。こういう循環で人のつながりは回っていくのでしょう。

外資系では部下の能力をいかに引き上げたか、が問われます。社員も能力をフルに発揮するよう努力する。その上でこのように発揮していると周囲に言うことで上の人も気づきます。この点は日本とは逆です。

アメリカはルールとか規則を四角四面に守るというイメージがあるでしょうが、「なるほど」と思えることであれば、少々の規則なら曲げて希望をいかす、という側面を持っています。上の決裁がなくても各々の担当者の裁量で、少しぐらいのルールは曲げてくれるというわけです。「どうしたらできるか」を考える発想があるからでしょう。

日本人はもっと人脈を広げる必要があります。そのためにも仕事ばかりというライフスタイルからの転換が必要です。遊びから人脈が広がることは多いのです。しかし、趣味やレジャーは人に言われてからやるものではありません。自分にあったライフスタイルを考える必要があります。友人が会社は得意先の人だけ、では心もとない。

結局のところ、自分の行き方は自分で決めるもの。会社がなくても生きていけるのです。考え方を変えると、物事の見え方も変わってくるでしょう。

仕事に限らず、生きていく上で大切になるのは、何が良く、何が悪いと考えるか、かという価値判断でしょう。絶対的な価値がある訳ではありませんが、成功者の考え方を知ることはとても参考になります。

2008年6月 8日 (日)

顔からうかがえる人の姿

一流の顔 (幻冬舎文庫 お 27-1) 一流の顔 (幻冬舎文庫 お 27-1)

著者:岡野 宏
販売元:幻冬舎
Amazon.co.jpで詳細を確認する

NHKで出演者を中心にメークをする美粧師として勤めた筆者が、各世界のトップの人たちが自分の顔とどう向き合い、活かしてきたか、を語る本です。

メークは、相手の人柄や、相手の人柄のどの部分を強調したいか、によって変わってくるものです。その人に合わないメークをすると無理が生じます。また、顔のつくりの特徴によっては、同じメークから受ける印象が変わってくるため、それらの要素を頭に入れた上で、やり方を工夫する必要があるのです。

一つの映画の中でも、冒頭の場面と物語が進行していく中での場面とで、同じとは限りません。初々しい印象を与える冒頭、物語の進行とともに成長し、成熟した大人へとなっていくなかでの顔は同じではないのです。当然メークも変わります。

一流の人は自分の顔をよく見ているし、よく知っています。どのような姿形なのか。欠点はなにか、など。大きな鼻や、しみ、そばかすなどがあっても、それを無理に隠すのではなく、他の部分を強調することで受ける印象を変えることも可能です。

ニュースキャスターや政治家などもメークをするものです。その場合、自分をどう見せたいかも大切ですが、相手が自分をどう感じるかが重要です。世の中の流れから浮いていないか、見ている人が嫌な思いをしないか、などです。自分が表現したいことが相手に通じるとき、相手との距離感が縮まります。メークは相手のためにするものでもあるのです。

2008年4月 2日 (水)

将の器参謀の器  童門 冬二

将の器・参謀の器―あなたはどちらの“才覚”を持っているか (青春文庫) 将の器・参謀の器―あなたはどちらの“才覚”を持っているか (青春文庫)

著者:童門 冬二
販売元:青春出版社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

将と参謀、そして兵卒。軍隊の中で人を分類するとこのように分けることができるでしょう。そして、多くの人が「自分は兵卒ではなく、将や参謀でありたい」と考えていると思います。この場合、たいていの場合、二者択一で選んでいることでしょう。

しかし、著者は語ります。すべての人が将であり、参謀である、と。中間管理職であっても、時には将のように、時には参謀のように行動する必要があるはず。この指摘は想像外のものでした。しかし、納得のいくものでもありました。

その上で、この本では、歴史上の人物と彼らの思考・行動を紹介していきます。器は大きな人とともに歩むことで大きくなる。あらためて師匠の存在がいかに大きいかを感じました。

2008年3月30日 (日)

人生に拍手を!  相澤秀禎

人生に拍手を! 人生に拍手を!

著者:相澤 秀禎
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

芸能界は華やかな世界。メディアに出ている彼らの生活は、多くの人にとってあこがれのものでしょう。そんな彼らの生き方を、マネジメントを通して支えてきた人が描いた本です。彼らが人並み以上に努力を重ねています。そしてファンの拍手を得ることで、より一層輝きを増すのだそうです。ファンがいるからこそ、タレントが輝く。タレントとファンはお互いに相手に力を与え合う、そういう関係にあるのでしょう。

努力をすれば必ず成功する、とは言えません。成功した人は多かれ少なかれ努力をしている。努力をした人のなかで、成功する人もいれば、成功しない人もいる。芸能界のタレントと呼ばれる人たちは、成功した人たち。そんな彼らの舞台裏を垣間見る。そんな気持ちのする本です。

2008年3月15日 (土)

父生術  - 藤原和博

気になるキャリアの人がいます。この人はどうしてこのような分野に仕事を移したのだろう。何を問題意識としてとらえていたのだろう。その中の一人が藤原和博氏です。リクルートから学校の校長先生へ。何かが氏を動かした。そう感じていました。

1.父生術  藤原 和博  1998年06月 ISBN4532162653

ロンドン滞在により、いやおうなく子育てに直面した状態。この中で子供が持つ力と世界観に触れたこと。自分が無意識のうちに取り込んできた価値観に気づいたこと。それにより「よかれ」と思ってやっていたことが必ずしも子供のためにはなっていなかったと気づいたときの衝撃。それらを通して教育とは、子供とは、そして親とは何か。それらの問題意識につながっていった様子が日記形式を通して伝わってきます。

一番共感したのが、「ちゃんとしなさい」「早くしなさい」「いい子でいなさい」という言葉をできるだけ使わないようにしよう、ということ。仕事でもそうですが、これらの言葉には無言のうちに「自分の考えている価値観に従いなさい」という言葉が含まれます。その上に、何がよい状態か、を示していないという問題点があります。前提となる共通認識がないところではこれらの言葉は理不尽ですらある。その認識が一番共感できたところです。

最近のトラックバック

2009年11月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30